沖縄の美術館で「生と死」「苦悩と救済」「人間と戦争」を想う

お知らせ

9/17-10/6「Resistance and Resilience 抵抗と回復する力」カナダと北欧先住民の現代マルチメディア・アート

Resistance and Resilience 抵抗と回復する力
カナダと北欧先住民の現代マルチメディア・アート

2025年9月17日(水)-10月6日(月)


奪われた土地、沈黙させられた声
その痛みと誇りが響き合う、表現としての抵抗


「先住民族」とは、植民地化や近代国家の成立以前にその地域と深い歴史的・文化的な結びつきをもち、今日なお独自の言語や文化を継承する人々の集団を指します。

北欧の先住民族サーミ出身のトーマス・コルベンソンと、カナダの先住民族ファースト・ネーションズ*1をルーツに持つアントニー・フランクは、植民地主義による先住民族の差別や抑圧と向き合い、多くの作品を生み出してきました。彼らは、教科書に書かれた国家を中心とした歴史には反映されない先住民族から見た歴史や文化を現代アートの手法で視覚化し、掘り起こしてきました。

トーマスはガラスや金属に先人の写真を刻み、アントニーは映像作品で祖先の声を蘇らせ、生者と死者の対話を通して過去と未来をつなぎます。それは、国家の歴史には描かれない先住民族のアイデンティティを確たるものにし、歴史の埋もれた闇を照らす灯火(ともしび)となります。
沖縄での本格的な展示は初となります。触れる機会の少ない北欧とカナダの先住民族のアートを通して、従来とは違う視点で沖縄を考える機会となれば幸いです。

*1 ファースト・ネイションズ — カナダの先住民族のうち、イヌイットとメティスを除くグループを指します