佐喜眞美術館

Sakima Art Museum

開催中の展覧会

アートキャンプ2019展 表現することの根源へ

【会期】2019年9月4日(水)〜22日(日)

・開館時間:9:30〜17:00(火曜日休館)※22日は16:00まで
・入館料:大人800円/大学生・シルバー 700円/中高生 600円/小人 300円

    ※障害者手帳を持参の方(付添の方1名含む)は半額
    ※展覧会チラシ持参(コピー不可、1回限り)の方は1枚に付き4名様まで割引あり
     大人・大学生・シルバー 500円/中高生 400円/小学生 200円

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「アートキャンプ2019展 表現することの根源へ」チラシ【PDF:2.8MB】

 9月4日(水)より「アートキャンプ2019展 表現することの根源へ」を開催いたします。共催の「アートキャンプ2001実行委員会」は、独自の表現世界を持つ障がい者の表現活動を支援することを目的に2001年より県内で展覧会を重ねてきました。沖縄には国内はもとより海外の美術展にも招聘され高い評価を受けている作家が何人もいます。今展では「アール・ブリュット」の県内作家を中心に、当館コレクション作品も一緒に展覧会を開催いたします。

 人はなぜ表現をするのか。

 この根源的な問いは、科学技術や価値観など激変していく現代社会でも私たちにとってますます重大なテーマとなってきました。20世紀半ばにフランスの美術家ジャン・デュビュッフェが提唱した「アール・ブリュット」の「ブリュット brut」とは、「自然のままの/生の/精製されていない/事実そのままの/野性の/原始的な」という多義的な意味を持ちます。デュビュッフェは、精神障がいのある人などが制作した絵画や彫刻を「もっとも純粋で無垢な芸術であり、作り手の発想の力のみが生み出すもの」として高く評価しました。その多義的な意味を表現する造形とつながるものとして当館コレクションより草間彌生とパプアニューギニアで1960年代に制作された仮面や盾を展示します。

 草間彌生(1929- )は、前衛芸術家として世界的にも稀有なアーティストです。幼少の頃より幻聴、幻覚体験を持ち、その恐怖や不安を絵に描き始め90歳を迎える現在も制作を続けています。草間にとって”芸術の創造は孤高の営み”であると同時に、生きるための命がけのたたかいでもあります。

 オセアニア芸術の中でも、最も特異なパプアニューギニアのセピック河流域の造形美は、過酷な自然と部族同士の厳しい争いが錯綜する世界で、幸せと自然の豊潤な恵みを求め続けた人々の、精霊や祖霊に祈る日々の暮らしのなかから生み出されてきた造形です。技術を超えた魂の叫び、人間がつくりだす造形の原点を見る思いがします。

 知識偏重の近代文明を見直し、人間の精神の有り様を深く問い直す表現の数々。生命力あふれるアール・ブリュットの世界をお楽しみください。