佐喜眞美術館

Sakima Art Museum

上野 誠/ケーテ・コルヴィッツ 展

会期=2018年2月8日(木)〜3月26日(月)

【内容】
上野 誠(1909~1980)は、東京美術学校(現東京藝術大学)時代から、貧しい農民や労働者のなかに深い人間の尊厳を見いだし、また原爆をテーマに世界の平和と反戦を一貫して木版画で表現し続けた画家です。
中国の思想家・文学者の魯迅やドイツ表現主義の芸術、特にケーテ・コルヴィッツの版画に決定的な影響を受けました。時代の流行とは一線を画し、闇をつらぬくひとすじの光と希望を求め自らの表現を貫いたヒューマニズムは、「木版画の巨匠」との称された円熟した版画技法に支えられています。
上野誠と、彼が尊敬していたコルヴィッツの作品を通して、先行きの見えない不安が増大する、この時代に「人間」の尊厳を問い直す契機にしていただければと希望しています。

「ヒロシマモニュマン」1961年

「ヒロシマモニュマン」1961年


「原子野F」1974年

「原子野F」1974年

【上野誠 略歴】
1909年 長野市川中島町に生まれる
1932年 東京美術学校(現東京藝大)、学内民主化運動に参加、退学処分
1936-1944年 国画会展版画部に初入選。以後、1944年まで同展に出品。
    この頃ケーテ・コルヴィッツの画業を知り傾倒。鹿児島、岐阜に移住。
1945年 敗戦後、新潟県六日町に転居、木製玩具デザインに従事。
    郡労働組合協議会に参加
1948年 日本美術会会員。第一回アンデパンダン展出品。以後継続出品。
1949年 日本版画運動協会が創設され、会員となる
1952年 丸木位里、丸木俊「原爆の図」の新潟県内移動展を企画、組織。
    自作の版画《戦争はもういやです》をポスターとして50枚制作
1957年 第一回東京国際版画ビエンナーレ展に出品。同展諮問委員をつとめる
1958年 日本版画協会会員
1959年 ライプチヒ国際展金賞受賞。このころより原爆、長崎をテーマにした「原子野」シリーズの連作による「上野誠・平和版画展」を各地で開催
1967年 ケーテ・コルヴィッツ生誕100年記念国際版画67展でケーテ・コルヴィッツ賞を受賞
1970年 版画集「原爆の長崎」(新宿書房、1970)刊行
1976年 東ベルリン国際版画76展の審査員をつとめる。
    ブルガリア・ソフィア市、ブロブジフ市で個展開催
1980年 4月13日逝去。享年71歳
1981年 「上野誠版画集」(形象社)刊行

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