沖縄の美術館で「生と死」「苦悩と救済」「人間と戦争」を想う

展覧会

佐喜眞美術館コレクション『版画の魅力 - 草間彌生を中心に - 小林敬生 上野遒 他』

【会期】2024年9月27日(金)~2025年1月27日(月)


版画の魅力を味わっていただこうと今展では草間彌生を中心とした版画作品を多く展示しました。
草間彌生は、半世紀以上にわたって水玉や網目模様を絵画、ソフト・スカルプチュア、版画、野外彫刻、環境芸術、映像、文学など多岐にわたる表現方法で発表してきました。尽きることない草間の独創的な世界は、版画作品にも十二分に発揮されています。5年ぶりの展示です。

木口木版で作成した精密な複数の版木を組み合わせ、半透明で極薄の雁皮紙に「鏡貼り」の手法等を駆使することにより、書籍や絵本の挿絵のような小作品しかできないといわれていた「木口木版」の概念を変える大型化を実現し、森羅万象の世界を表現する小林敬生、高度経済成長や情報過多の社会の中で無関心や無感動など分断される現代に人間像を、確かな木版画の彫りと摺りでシュールに表現する上野遒、日本版画協会2000、2001年時の新人作品など、版画表現の奥深さをぜひご堪能下さい。

他に、写真、水墨画、ブロンズ、「沖縄戦の図」全14部から9点をあわせて61点の作品を展示しています。

■ 展示作家名と作品数
・草間彌生 Kusama Yayoi【25点】
・小林敬生 Kobayashi Keisei【3点】
・上野遒 Ueno Shu【11点】
・日本版画協会 2000・2001 The Japan Print Association【5点】
 - 松本泉 Matsumoto Izum/海老沢一仁 Ebisawa kazuhito/
 - 長島充 Nagashima Mitsuru/角田元美 Tsunoda Motomi/伊達木明人 Date Akito
・本橋成一(写真) Motohashi Seiichi【2点】
・オサム・ジェームス中川(写真) Osamu James Nakagawa 【2点】
・金城実(ブロンズ) Kinjyo Minoru【1点】
・丸木位里(水墨画) Maruki Iri【3点】
・丸木位里・丸木俊 Maruki Iri Maruki Toshi
 -「沖縄戦の図」The Battle of OKINAWA series【9点】
  《沖縄の図八連作 久米島の虐殺(1)》 1983年
  《沖縄の図八連作 久米島の虐殺(2)》 1983年
  《沖縄の図八連作 自然壕(ガマ)》 1983年
  《沖縄の図八連作 喜屋武岬》 1983年
  《沖縄戦の図》 1984年
  《沖縄戦-きゃん岬》 1986年
  《沖縄戦-ガマ》 1986年
  《読谷三部作 チビチリガマ》 1987年
  《読谷三部作 シムクガマ》 1987年

佐喜眞美術館コレクション『版画の魅力 - 草間彌生を中心に - 小林敬生 上野遒 他』

その他お知らせ