沖縄の美術館で「生と死」「苦悩と救済」「人間と戦争」を想う

展覧会

戦後80年「命どぅ宝 《沖縄戦の図》全14部」展

【会期】2025年6月5日(木)~2026年1月26日(月)
※期間中、一部展示替えあり


常設展示として通常は5~7点の連作「沖縄戦の図」を全14部展示しました。
また、鉛筆画の第一人者と称される木下晋作品を4点、5月18日の日本経済新聞夕刊「日本画と和紙の100年 紙漉き職人と画家たちの協働」でも紹介された内田あぐり《深い河-在》など迫力ある全28点の作品群です。
広島に原爆が投下され、人類が初めて体験した核兵器の凄絶さを三十年以上にわたり《原爆の図》全15部に描き続けた丸木位里・丸木俊。位里81歳、俊70歳の晩年になって取り組んだのが地上戦を体験した沖縄戦です。 6年の歳月をかけて制作された《沖縄戦の図》14部は、山脈のようなふたりの画業の集大成となりました。
《沖縄戦の図》には、丸木夫妻の「人間といのち」への深い鎮魂と地上戦を生き延びた人びとの、どんなことがあっても生きなさい、という「命どぅ宝(ヌチドゥタカラ、命こそ宝)」への決意が込められています。
戦後80年。この貴重な機会にぜひご鑑賞いただければ幸いです。

戦後80年「命どぅ宝 《沖縄戦の図》全14部」展

【展示作品】 
■ 丸木 位里 MARUKI,Iri (1901-1995)
 丸木 俊 MARUKI Toshi (1912-2000) 
連作『沖縄戦の図』14点
【沖縄の図八連作 】 1983年
〈久米島の虐殺(1)〉
〈久米島の虐殺(2)〉
〈亀甲墓〉
〈自然壕(ガマ)〉
〈喜屋武岬〉
〈集団自決〉
〈暁の実弾射撃〉
〈ひめゆりの塔〉
〈沖縄戦の図 〉 1984年
〈沖縄戦―きゃん岬 〉 1986年
〈沖縄戦―ガマ〉 1986年
【沖縄戦読谷三部作 】1987年
〈チビチリガマ〉
〈シムクガマ〉
〈残波大獅子〉
■ 内田あぐり Aguri Uchida
《深い河-在》 2022年
■ 木下 晋
《100年の瞑想》 2000年
《102年の闘争》 2002年
《104年の軌跡》 2004年
《光の手》    2024年
■ 金城 実 Minoru Kinjyo
《狂える謝花昇》 1972年
■ オサム・ジェームス・中川 Osamu James  Nakagawa
《Series BANTA》#013・#017・#015・#005・#007 2008年
《GAMA#002》 2009年
■ 丸木 位里  Iri Maruki
《花王》1969年
■ 丸木スマ Suma Maruki
《四羽のシャモ》1950年代

戦後80年佐喜眞美術館1

戦後80年「命どぅ宝 《沖縄戦の図》全14部」展